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脂肪(1)

2016.10.05 Wednesday
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    体内の脂質(脂肪)

    バターやサラダオイルや豚や牛の脂など食物の中の脂肪の多くは中性脂肪
    (トリグリセライド)の形で体内に取り込まれます。
    脂肪の消化・吸収は、糖質や蛋白質よりやや複雑で、食事によって人間の
    体内に入った脂肪は唾液のリパーゼで一部加水分解され 胃内の攪拌で
    乳化されます。
    脂肪の大半の吸収は、小腸でおこなわれ、胆汁と腸液や膵液に含まれる
    脂肪分解酵素のリパーゼの作用で脂肪酸とグリセリンに加水分解されて
    吸収されます。
    その後リンパ管を経て肝臓へ送られ、さらに血液に乗って脂肪細胞に
    運ばれます。

    エネルギーが必要になると、体内の中性脂肪が分解されて脂肪酸と
    グリセリンに分解されますが、エネルギーとして使われるのは脂肪酸です。
    脂肪は1gで9kcalのエネルギーを発生し、糖質より効率のよい
    エネルギー源となります。

    脂肪は、体内の構成成分としても大切な働きをしています。
    体内では、コレステロールやリン脂質が生体膜の主要構成成分として、
    リボ蛋白の形で脂肪の体内での運搬体として重要な働きをしています。
    また、脂溶性ビタミンのビタミンA・D・E・Kの吸収にも必要とされます。

    脂肪は糖質と同じように、摂りすぎると体内に脂肪として貯えられ
    肥満の原因となりますので、現在では質と量が問題となっています。

    # 脂肪酸とは?

    中性脂肪が分解されて、グリセリンと脂肪酸に分解されて体内で
    働くことは前述しましたが、
    脂肪酸は 飽和脂肪酸(S)・不飽和脂肪酸(M)・多価不飽和脂肪酸(P)に分けられます。
    これらは それぞれ性質や作用が異なります。

    脂肪酸は炭素・水素・酸素から出来ていますが 炭素の鎖に水素が
    結合し、両端に酸素がついています。
    結合の仕方の違いによって系列が分かれ 飽和脂肪酸は炭素鎖が水素で
    飽和され 不飽和脂肪酸は 水素と結びつかずに炭素同士が二重結合して
    いる構造を持っています。

    不飽和脂肪酸は 二重結合の数によって 一価不飽和脂肪酸(結合が1個)・多価不飽和脂肪酸(結合が2個以上)に分けられます。

    また不飽和脂肪酸は、n個結びついている炭素の終わりから何番目が
    二重結合かによって、nー9系(終わりから9番目ーオレイン酸)・
    nー6系(終わりから6番目が初の二重結合ーリノール酸など)・
    nー3系(終3番目が初の二重結合ーαーリノレン酸など)の3系列に
    分けられます

    食品は各種の脂肪酸が異なった割合で含まれています。

    # 必須脂肪酸

    脂肪酸の中でも、体内で合成できないために食品から取り入れなくては
    ならない、必須脂肪酸があります。
    これには リノール酸・α−リノレン酸・アラキドン酸があり、
    欠乏すると皮膚炎・腎障害・小腸繊毛の形成障害などの障害が起こります。
    必須脂肪酸は必要なのですが、肉や卵・魚に含まれるアラキドン酸は
    あまり多すぎても、血が固まりやすくなったり、逆に固まりにくく
    なったりして、動脈硬化や高血圧・アレルギー疾患などの引き金になります。

    高脂血症の予防として注目されていたリノール酸も過剰摂取には
    問題があり、nー3系の脂肪酸とのバランスが必要と言われています。

    必須脂肪酸は体内では2っの系列に分類され、n-6系列のリノール酸は
    γ−リノレン酸を経てアラキドン酸に変わります。
    一方で、n-3系列のα−リノレン酸からはEPA・DHAが体内で
    合成されます。

    これらの2っの系列の代謝は体内で競い合うようにして働くので、
    どちらか一方を多く摂取すると、片方の働きが弱まることになり、
    食品中のn-3系/n-6系の比が低くなるといろいろな疾患と深く
    かかわることになります。

    (n-6系列多価不飽和脂肪酸) リノール酸→γ−リノレン酸→アラキドン酸
    (n-3系列多価不飽和脂肪酸) α−リノレン酸→EPA・DHA
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